天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

「まぁまぁ、元気出しなって」

きょうこが陽の肩を叩く。

「私の水着姿で、悩殺してあげるからさぁ、ぷぷぷ♪」

『そんなに女の子が同行した方がいいなら、私も海に行こうか…?』

小夜もそんな表情で陽を見る。

「……」

項垂れていた顔を上げ、小夜ときょうこの顔を見る陽。

「『洗濯板』二人が海に来てもなぁ…」

ガシッ!

小夜が陽の右腕を掴んで。

「いだだだだだっ!」

「おお!脇固め!小夜ちゃん関節技上手だねぇ」

陽を床にねじ伏せて肩を捻り上げる小夜を見て、きょうこがパチパチと拍手した。

「きょうこ、てめっ!感心してないで助けろ!ギブギブギブ!」

陽の悲痛な呻き声が教室に轟いた。