ワシは昔から思っておる。人間とはなんと愚かなものかとな。
いつの時代も、誰かに罪を擦り付けなければ生きていけない。自分では何もせず、ただ傍観するだけで文句ばかり。何度殺してしまおうかと思ったかわからぬ。
それをせずにいられたのは、一人の少女に希望を見たからじゃ。
なのに人間は、ようやく現れた希望さえも、己の手で壊してしまった。
だから――ワシはここにいる。
あの子を支えよう。
崇められるのはワシではない。
相応しいのは――あの子じゃと。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…