友達と校門を出ていく君の後ろ姿が見えた。 「……おめでと」 聞こえないだろう小さな声で、君に言えなかった言葉を言う。 あの日君と見た夕日は、今まで見てきた夕日の中で一番綺麗だったこと、今更気付いたよ。 今見ている町並みも、一人だとこんなにも違うんだね。 君の隣は違う人が出来て、笑いあったりするのだろう。 俺じゃない誰か。