――12月 雪が舞うクリスマスイブ。 「寒いわね」 「そうだな」 毎年見に行くイルミネーションはやっぱり綺麗で、だけどつまらない。 「なぁ、」 「うん?」 「別れよっか」 「……ん」 自信がなかったのかもしれない。 離れ離れになってもやっていける自信。 進路さえも相談されなかった事実も、信頼されていなかったのかという不安も、無理なんだ。 “好き”が薄れるほどに。