――10月 以前より会話が少なくなった気がする。 空気が息苦しいとさえ思う程に、君と一緒に居るのが苦痛だ。 ――11月 君と話さなくなって何日経っただろうか。 久し振りに一緒に帰ることになった今日、手を繋ぐ事はなかった。 「夕日、綺麗ね」 「……あぁ」 見慣れた帰り道、町並みに朱色の光がいやに降り注ぐ。 眩しくて嫌になるくらい。