アイツと私の婚約ドタバタ生活

「……お預けぇ?」

「そうなるな」

捨てられた犬のようにうるんだ瞳で見られると、ついつい許しそうになるんで、見ないでください

「……やっ」

「お前…俺に熱うつってもいいの?」

俺は首を横に振り、わがままを言う千景の顔を無理やりこちらに向け、訊く

「いいよ」

俺の扱いひどくない?

「…一緒に学校休もう?」

「今日はもう休んでるけどね」

「…明日も!」

千景ってこんなに授業サボる子だっけ?もっとまじめなイメージあったんだけど…

「…だめぇ?」

「だめ。今日はずっと一緒にいてやるけど、明日は学校行きなさい」

「や」

「…」