アイツと私の婚約ドタバタ生活

「好き。大好き」

まっすぐに俺を見据え、揺らぎのない言葉に俺は自分で訊いておきながら真っ赤になった。まさか…なんのためらいもなく言われるとは思わなかった…。恥ずかしい

「だから、離れないでね?」

意外に独占欲強いよね、千景って。俺は千景の意外な一面にびっくりして、かたまっていた

「他の子に触らないで、話さないで」

「それ、さすがに無理だから」

「…」

そんなすがるような瞳で見ないでほしい。承諾してしまいそうになる。俺は立場上、あんなと話すことが多い。社長の息子だから…。もちろん愛想笑いで接するけど

「俺は、お前以外興味ないから…な?」

「本当?」

「うん」

俺は千景を安心させるように笑う。



「巨乳の金髪美人が迫ってきても?」



「それは…どうだろうね」

すこしからかうつもりで言っただけ…。だけなのに…