アイツと私の婚約ドタバタ生活

「引き留めてごめん。早くその子連れて行ってあげて?」

「あぁ」

北川君は走って車の方に向かっていった。結構足、速いよね。

「……大丈夫かなぁ…」

私は一人きりになった保健室でつぶやいた

私の大切な女の子だから、いつでも笑顔でいてほしい。泣かないでほしい。

「…」

あの人になら任せて平気だよね?あんなに千景が慕ってるんだもん

「はぁ…授業行きたくないなぁ…」


私、勉強できないし、嫌いだし…


気が乗らないおかげで重くなった足を引きずりながら私は教室に向かった


静かな廊下

私の足音だけが響く







千景………