ある日、招待状が届いた。


誰から?



信じられないことに、自分から。


もちろん、出した覚えはない。




今度の誕生日に、
バースディ・パーティを開くので、
是非来てくれと書いてある。

場所?


赤坂のホテルだって。


気味が悪いけれど、
好奇心もあるし、、、、。



行ってみることにした。

数日後。


誕生日。


赤坂のホテルに着くと、
案内が出ていた。

会場は『鳳凰の間』となっている。


大げさなことだ。

たかが誕生日なのに。



会場に入ると、
部屋の真ん中に棺桶が置いてある。


悪い冗談だな。


その周りには、礼服を着た男たちがいた。

全員が俺を見ている。


いや、睨みつけているようだった。


何故?


一人の男が近づいてきた。


「○×さんですね」

「そうです」


「○×さん殺人容疑で逮捕します」


えっ?

自分を殺した容疑で
自分が逮捕される?


訳が分からない。


俺は発作的に棺桶まで走った。

中をのぞくと、俺が横たわっていた。


そうか、、、、


思い出した。

俺はこいつになり済ましていたんだ。
命を奪って、財産を奪って、、、、。

自分が自分じゃないことを忘れていた。

今の自分は、俺ではなかったんだ。



当然似ているよな。


双子なんだし。

ごめんな。