蛍ノ唄

無重力、とはこのことだろう

身体が浮きいている

目の前に、急に誰かが現れた

トルコ石のような色の長い髪を後ろで結い、丸みを帯びた目はサファイア色。

黒っぽい衣装に身を包んだ少年はこちらをじっと見た

「ねえ!ここどこなの?」

とりあえず叫ぶ。自分がここにいることを証明するように

「ここは記憶の森。キミには今からゲームをしてもらうよ」

「ゲーム?」

「72時間以内にココを出るんだ。」

「どうやって?」

「聞いてなかったの…?儀式だよ」

だから、それがわからないと言おうと思った…が

「もし出来なかったらここから出られない。
この記憶の森を支配する魔王に一生とらわれるのさ」