「あたし無理だよ―…。副会長なんて―…」


いつものさくらからは考えられないくらい、弱気な発言


「断れないのかよ?」



「加賀先生が“もう決まったことだから、諦めろ”って……」



諦めろって……


「あぁ〜もうヤダぁ―…」



「でもさ、生徒会長じゃねぇんだろ?まだ上がいるからいいじゃねぇか」



気を使っての励ましの言葉


「そうだけど―…」



「それで?会長は誰か知ってるわけ?」



「まだ知らない。今日の昼休みに、そのことで生徒会室に集合だって……」



昨日の“昼休みの呼び出し”はそういうことか……


「あたし行きたくな―い。代わりに春が行って来てよ」


「は?また意味のわからないことを……」



ダメージの受けすぎでバカみたいなことを言い出した



「いいじゃ―ん。春なら周りと親しくなれるし、暇でしょ?」



「お前、サラッと失礼なこと言うな……」



つ―か俺は誰とでも親しくなれるわけじゃない。


苦手なヤツだってたくさんいる。



男ならまだしも、女と親しくなろうなんて、さくら以外に思ったことない。


だったらなんで、女遊びが激しいんだよ?って言われたら、俺もはっきりわかんないんだけど。