沢山の 拍手を貰い
私達は ただ涙するしかなかった。




私は 吹奏楽部に所属している 高校2年生、原石 愛(はらいし あい)。

今 ようやく半年間の努力が報われた。


私達の定期演奏会は成功に終わった。


最後 お客様を
見送るとき

頑張ったな

とか

お疲れ様

とか
とても優しく笑ってもらった。
嬉しかった。



私は 後の挨拶は
3年が するものだと聞き


楽器の片付けに向かった。


その 時
泣いていたのは
元カレの
相澤 秋(あいざわ しゅう)。

コイツ・・・
昨日も泣いてたよな。

秋は 女の子みたいに可愛くて

むしろ 私が男って感じだ。


「また、泣いてたん?」

私は笑顔をつくり秋に近づく。

秋は 泣き腫らした顔をしていた。

「言わんといてやッ・・・」

なんのことかは 分かってる。

ふふんっ。
わたしは してやったりと 笑う。