「辛いよ…。
麗亜、パパもママも分かんないけど…
辛いよ、絶対…。」

「…お前に比べりゃ辛くもねぇよ。」


俺はスッと立ち上がると、ポンッと頭を撫でた。


「麗亜辛くないもん。
光太いるし…空も流美もいるもん♪」

「…そ。」


やっぱり、麗亜は強い。

俺はきっと麗亜には敵わない。

頭の良さも、何もかも。


コイツは、今まで辛いことも独りで乗り越えてきたから…。