4月の末。

そろそろ暖かくなりはじめる、寒さの気にならなくなった頃。


僕ははじめてサンシャイン60の高層階、オフィスフロアに上がった。



一言で言い表すのであれば、「楽しみ!」二言目があるのであれば、
「ここで働けたらちょっとかっこイイなぁ・・・」だった。


高校一年から居酒屋で働き始め、大学在籍中にも色々なバイトをした。


朝早い仕事から、夜がメインの仕事まで。


力仕事をしていた時もあった。



だけれども、企業のオフィスなんて所に来るのは「生まれてはじめて?!」

だった気がする。


就職活動もせず、何をしていたのかと言うと・・・

「バイト」と「バンド」、後は「遊び」、と言うのが正しい答えだろう。



面接会場はサンシャイン60ビルの52F!!


まずは受付のお姉さんに・・・


「あっ、すみません…。」



「こんにちは−。」
「面接に来られた方ですか?」



お姉さんに先に話されて
しまった!


きちんと挨拶をし、名前を告げ、面接のために来社したことをお伝えし、そこではじめて案内されるはずじゃ無かったか?!



ヒト目で、バイトの面接に来たフリーターだと見抜かれたか・・・。



いや!

「面接日だったので、そういうフローであったのだ。」

「そうだ!そうでなければ・・・」


その先を考えるのも虚しいほど、お姉さんの眼力を褒める必要も無いほど、どこから見ても社会人!と言う風貌とはほど遠いしょぼい感じだったと思う…。