チョコ色の放課後



本当は会いに行きたかったけど、

もう少しだから…我慢するよ。


もう…離れたくないから。

あんな風に怖くて震える直をもう見たくない。


俺が間違ってた。

卒業まで手を出さないと言ってた癖に、そんな約束も守れなくて…

俺がその約束を守っていれば、直は今こんなに苦しまなくて良かったんだ。


何度も後悔し、でもそのたびに直の優しい声に救われた。

『先生の為にファーストキス取ってたんだから!』

『一生、先生以外の人とキスなんてしないもん』

『先生がいてくれて良かった』

『先生が私の家族を救ってくれたんだよ』



眠れない夜に、

思い出す直の笑顔と涙。