チョコ色の放課後



体育教官室に向かう長い廊下・・・



食堂のおばさんの笑い声が聞こえる。

体育館のバスケットボールのドリブルの音。

俺を呼ぶ1年生の女子…


その向こうに見えたのは、愛する直。


遠慮がちに下を向いて、俺から目をそらす。




なんだか、その顔見てると胸が熱くなってきた。

俺よりずっと、あいつは苦しいはずなのに・・・

いつも俺を心配して、いつも「大丈夫」って言う直を心から愛しく思うよ。




・・・ポン



すれ違う瞬間に、久しぶりに直の頭に触れた。