直の「先生!!」って俺に走ってくる笑顔が俺は大好きだった。 時々、学校で直はわざとらしく、俺を呼んだ。 「先生!!明日の体育なんですかぁ?」 「あぁ?水泳!」 俺が答えると、直は笑い転げて俺の背中を叩く。 「凍えるよ、先生!」 俺は直の頭にポンっと手を置く。 そんな触れ合いで、俺達は寂しさを消すことができた。