ホームルームを終えた教室で、カーテンを閉めていた時だった。 振り向いてしまった。 矢沢直の声に・・・ 俺のクラスの生徒と、なにやら話をする彼女の声。 俺に会いに来た? 俺は、やけに丁寧にカーテンを閉め、ゆっくりと黒板の文字を消す。 俺の耳は、矢沢の声ばかりをキャッチする。