考え込んでいた私は気づかなかった。 みんなの注目を浴びていたことにも、悠基が側に近寄っていたことにも。 気づいたときには遅かった。 「亜美?」 ―――ドクッ 動悸が治まらない。 今の私には悠基は恐怖の対象でしかない。 わかってるのに。 目の前にいるのは悠基だ、ってわかってるのに。 怖いの。 怖くてたまんない。 いつもは悠基の顔を見ると、安心するのに……。 でも、怖がってるってことは悠基に悟られたくない。 気を緩めたら悠基を拒絶しちゃいそうだ。