龍二さんの口が離れた時、
いつもの低い声があたしの耳元で聞こえた。


「梨華ちゃん…」


「拓也さん?」


龍二さんから離れるとあたしを悲しそうに見る拓也さんがいた。


「…悪いな、今日はここで引き換えさせてもらう。」


と目の前にいた組長に向かって拓也さんが言うと拓也さんは


“お前ら引くぞ!!”


っと怒鳴り歩き始めた。