「いったっ!」 俺は皆川の手を払って、頭をあげた。 「イヤミじゃないし。私は勝つって信じてるもんっ」 皆川は俺の前の席に座ると、俺をジッと見つめてすごんだ。 「……6年間も一緒なら分かるだろ?俺が投げる試合は、絶対勝つことがない」