俺はゆっくりとドアを開ける。


家の中は真っ暗だったが、入ってすぐ左手の部屋から、青白い光が見えて、人の気配を感じた。


「こっちです」


俺がそっと部屋を覗くと、そこには40前後の小太り、白髪交じりの天然パーマに眼鏡をかけた、見るからに不潔そうな男が椅子に座っていた。


「ようこそいらっしゃいました。私が銀波で・・・ひっ!誰だオマエは!?」


俺はゆっくり中に入ると、


「オマエが銀波か」


と言うや、奴の肩越しに金属バットを振り下ろした。


バチン!


「ぎゃああ!人殺しいい!!!」


俺はバットの先で奴の額を突つきながら


「騒ぐな。本当に殺すぞ」


と凄んだ。