【こんな高い物……!】 とゆかりは困っていたが、店の隅でヘコむ兄貴を見つめながら満更でもない顔をしていたのを覚えている。 確信はなかった。 同じ物を持つヤツだって、少なからずいる。 そう思いながら、俺は無意識に足を進めていた。 近づく俺に、女は気づかない。 だが距離が縮むたびに、俺の思いは確信に変わっていった。 「―――――、」 目の前で立ち尽くす女は――――――――――――― ゆかりだった。