あきれるくらい側にいて


*.....*.....*



空が白み始める頃、あたしは聞いた気がした。

耳元で囁かれた
甘く、優しく、愛しい声を。

いつか夢で見たように。

柔らかく包みこまれて
その声に、心が振動した。


” 彼 “ が言った。


「やっと逢えたね?」

って。


それもまた夢、だったのかもしれないけれど………。









【Fin】