「まったくビックリしたわよ。帰ってきたらソファで寝てるんだもの」
上から覗きこまれ掛けられた言葉を、そのまま反復する。
「……ソファで?」
「そうよ。アタシも昨夜は会社の飲み会あったから、朝帰りしたんだけどね。
それにしても、あ~っ お酒くちゃい! アンタどんだけ飲んだのよ?」
言いながらモモちゃんがポフっと叩いたのは、あたしが愛用してる抱き枕のワンコ。いつもベッドを共にしてるこのコが、どうしてここに?
あたしは、隣の一人掛けソファの上にあるそれをガン見した。
「昨日は、あの堅物男とデートだったんでしょ?」
あたし、どうしてソファなんかで寝てたんだろ?
「それで、披露宴会場はどこに決めてきたの?」
しかも、体のあちこちが痛いし。



