あきれるくらい側にいて


「ひぃっ!!」


思わず口から飛び出たのは、そんな声。

理解不能な現実を前に、あたしはその場に凍りついた。


“理解不能な現実”

それは、捲り上げた布団の中に存在していた物。
っていうか、人。


恋人であるタダシだと思っていたその正体は……。

三十路を過ぎたタダシよりかなり若く。
タダシより華奢で小柄、そしてサラサラヘア。

まるで胎児のように丸くなって寝ているその姿と寝顔は、タダシにはない愛くるしさいっぱいで ――



っっっっっっっっつうか、

いったい誰なのよぉーーー!?