霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


これには黒ガラスも、意外な顔をして見せた。










「この能力が見破られるとは……! やはりお前が鬼門だったか眠り猫。仕方ない、こうなったら」










ピィ~~!っと黒ガラスは指笛を吹くと、先程天高く上がったカラスが地上に降りて来た。











「家康様の魂!!」











その手には、奪われた家康の魂の球体が持たれていた。










黒ガラスはそれに手を突っ込むと、何かを探り始めた。











「玉の力を少し借りるとしよう。本番前に余りいじりたくはなかったが……よし、あったぞ」










球体をゴソゴソしてるので、眠り猫はそれに飛び付いた。











「何をしてる!! 返せニャ!!!」











すると、飛び込んで来た眠り猫に向かい、黒ガラスは息を吹きかけた。










「虎っ!!!!!!!」











虎のシャドウが、眠り猫とオッサンもろとも包む!











「この技は!!!」












それを受けた2人は、体が固まる。









まさにこれは、家康公の使っていた特殊能力『虎砲』である