眠り猫の耳がピクピクし、反応する。










礼子まで感じた、何かが突然現れたかのような感覚。












この気持ち悪い感じ。

これが、家康の復活?











「これはまた……ずい分とおぞましい気をお持ちで」










オッサンが汗を垂らしながらそう言うが、無理はない。










まるで、蛇に睨まれた蛙のような感覚が襲い続けているのだ。










寧ろ、こんな巨大なパワーを持ってるなら、警護何てしなくても家康本人で何とかなりそうだが……









グルグル! バッ!!










眠り猫は門の上に飛び登り、本殿の屋根を見つめた。










「オイ! どうした眠り猫君! オ-イ!」











下でアホ面さらして叫んでいるオッサン。








しかし、眠り猫にはその言葉がまるで聞こえていないようだ