霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


とどのつまりは、警護する理由は分かっていない。









確かに400年前の身内の霊からすれば、今の100年程度の若手霊に理由を話す事もないだろう。








ただ命令されるだけで、こちらとしては何も分からない。










目覚めたら何があるのか?


どんな事が起きるか?








う゛~~~ん



全く様子が分からない。









しかし、100年に一度なら400年もの間既に三回は行っているので、目覚めるのは初めてと言うワケではない。









何も問題を聞いた事がなさそうなので、今回も平穏無事に終わるであろう。










礼子は少し気になる事があったので、ちょっとオッサンに聞いてみた。










「徳川家康は何で霊なのに100年祭の時にしか目覚めないの?」











「それが知らされてないんだよ。何でも昔の霊が作った結界が100年に一度解けるから、その時に起きると言う噂は聞いているが……」











理由まで知らない……か



霊界が浅い下っ端には話さないというのは、人間界とも変わりない。










入ったばっかの社員に、重役が理由を付けて仕事させるか?






いや、しない。










とにかく、やれ! やれ! だ。









「まあ難しい事はいっか~~別に今回警備に行くわけじゃないし~~。ただ依頼者の教え子がちゃんとやってるか見に行くだけだもんね~~。さっさと確認したら餃子買いに行こっ」











それもそうである。






目的を果たしたら、すぐに行こーぜ、レッツ土産宇都宮