とどのつまりは、警護する理由は分かっていない。
確かに400年前の身内の霊からすれば、今の100年程度の若手霊に理由を話す事もないだろう。
ただ命令されるだけで、こちらとしては何も分からない。
目覚めたら何があるのか?
どんな事が起きるか?
う゛~~~ん
全く様子が分からない。
しかし、100年に一度なら400年もの間既に三回は行っているので、目覚めるのは初めてと言うワケではない。
何も問題を聞いた事がなさそうなので、今回も平穏無事に終わるであろう。
礼子は少し気になる事があったので、ちょっとオッサンに聞いてみた。
「徳川家康は何で霊なのに100年祭の時にしか目覚めないの?」
「それが知らされてないんだよ。何でも昔の霊が作った結界が100年に一度解けるから、その時に起きると言う噂は聞いているが……」
理由まで知らない……か
霊界が浅い下っ端には話さないというのは、人間界とも変わりない。
入ったばっかの社員に、重役が理由を付けて仕事させるか?
いや、しない。
とにかく、やれ! やれ! だ。
「まあ難しい事はいっか~~別に今回警備に行くわけじゃないし~~。ただ依頼者の教え子がちゃんとやってるか見に行くだけだもんね~~。さっさと確認したら餃子買いに行こっ」
それもそうである。
目的を果たしたら、すぐに行こーぜ、レッツ土産宇都宮



