霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


その笑いが続く中、一瞬の隙を病院の霊は見逃さなかった。









礼子が腹を抱えて笑い出した瞬間、若干手が緩んだのである。









「今だ!!」










捕まれた首を振りほどき、ブワっと空中を舞った。










見上げた先の月が照らすその影により、殺気が籠もった悪魔の様な形相が一瞬見え、一同を凍らせた。











「死ね!! 1千ボルトショック!!」











バリバリバリバリ!!!!!











その両手から、目視出来る程の高電圧の電撃が礼子を襲った!









霊から直接電気が出るわけじゃない。


空気中の風の摩擦から、雷を引き起こす『風系』の特殊能力だ。










かなりレアな能力なので、霊体にもかなりのダメージをウケてしまう。










……がオッサンの心配をよそに、礼子は首を回す。











「ああ~~いいわ、この低周波電気~~肩凝りに効く~」












どうやら、昔ハマった風呂場の低周波電気を思い出し、まったりとしている。










ってか、霊は肩凝らんでしょーに