霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


「終わりだ!! 徳川のゴミクズめ!! コ!!!!!!」










発せられた衝撃で、毛がブワリと空を舞った。










眠り猫も己の毛で先は何も見えない。




寧ろ虎砲が来て身が滅んでも、死んだままで黒ガラスごと貫く意志で飛び出していたのだ。











しかし、虎砲はそんな生易しいものではない。










衝撃波や他の能力と違い、数ミリの厚さでも触れたもの全てを消し去る悪魔の能力。











貫く事は100%不可能な事を知らなかった。










いや、知ったとこでもやらなければいけない。










それが徳川の、敵を真正面から堂々と迎え撃つ誇りなのだから。









だからこそ行け!!!


眠り猫!!!!!









負けるな!!!!








「に゛ゃあああああああ!!!!」


ズル!









ズオン!!!









虎砲の無慈悲な消滅音が、辺りに響いた……









突進した言葉を最後に、眠り猫の声は途絶えてしまう。











ドックン……


ドックン……











どうなったのか……?











虎砲に消された部分の空間にある舞い散った毛が、ひらひらと地面に落ちきった……