しかも、煙は消えかかっている。
攻撃をしても、かき消されてしまうなら意味がない。
「要は真正面から攻めなきゃいいんでしょ? アタシが金縛りで動きを止めるから後ろから頼んだわよ。えい!」
煙が消え去りそうな時と同時にその部分に金縛りをかけると、確かに何かを掴んだような感触がした。
うまくいったかと思ったら、黒ガラスは透明を解除して同じく金縛りをかけ返してきた。
!!
眠り猫と礼子は2人同じ箇所にいたので、まとめて捕まってしまった。
「これで条件は同じだ。お前達も動けまい」
「ぐぎぎぎぎ」
礼子は力を入れる。
金縛りのかけ合いだが、力は拮抗。
両者動けない状態が、しばらく続いた



