霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


千載一遇が巡ってきた、この一瞬。










「じゃあ、アタシがあんなヤツ吹っ飛ばしてやるわよ! 一旦下ろして」










眠り猫は言われるがまま離し、礼子は煙に向かって衝撃波を出した。










「こんなもの……コ!!!」










あんなに威力のある礼子の衝撃波だが、新・虎砲の前では綺麗に消されてしまう。










自信があった礼子は、地団駄をしている。










「キーーー馬鹿の一つ覚えみたいに、同じ技ばっか何度も使って~~!!」










眠り猫は怒る礼子をなだめるように、肩に手を置く。










「仕方ないニャ。ヤツは階級8って霊で衝撃波とかは使えないんだろ? 家康様の改良した虎砲しか攻撃の方法がないんだ」










その新・虎砲一つでここまでの強さなのだから、どんなに厄介な技か分かる。









全てを無に帰す、冷酷無比な能力。










黒ガラスの手に渡った時点で、アウトなのである