だから今このように、常に走り回ってないといけない状況にある。
あの技は、一度でも喰らってしまうと終了。
礼子でさえ、それは回避出来ないであろう。
「ちょっとちょっとニャンコちゃん。そんなに走って大丈夫?」
「我が輩の体力ニャめんなよ。このくらい平気ニャ。でも、奴の姿が見えなくて攻撃が出来ないからこうするしかないが、何かいい案はニャいか?」
確かに眠り猫のスピードや体力はずば抜けているが、それも限界の限りはある。
対する黒ガラスも姿を消す能力を使い続けてはいるが、眠り猫に比べれば持続性は上であろう。
これは、どうする事も出来ない。
「じゃあさ、あの猫屋敷って技は? アタシ離れてっからさ」
「無理ニャ。半径2m以内にいるなら攻撃は与えられるが、そこに居る保証もない。それに一回使えば我が輩はまた冬眠に入ってしまう。リスクが大きすぎる」
戦力が半分になるのを恐れ、確実性が無ければ使えない。
とにかく、ヤツの姿を見つける事が先決だ



