しばらくして、足音が聞こえた。
ガヤガヤとうるさい一行だ。
「オッサン早く~置いてくよ?」
「うるさいなあ。私は君達みたいに若くないんだ。少しは労ってくれ」
「我が輩は400歳を越す猫だが?」
「そこの猫うるさいよ! 霊の年齢じゃないよ、生きてた頃の年齢だっ」
礼子達一団だ。
そんな無駄な言い争いをしつつ歩き続けると、オッサンは道端に何かが転がっているのを発見した。
「ん? 君達、目の前に何か転がってるぞ。あれは何だ?」
野生の猪か何かが寝てると思い、メガネを凝らしてよく見てみる。
いち早く礼子と眠り猫が駆け寄るが、特に興味も引かず先に行こうとする。
「オッサン何でもないよ~。これただのサキだから」
それを言われてホッとした。
「何だ、ただのサキさんか。じゃあ先に急ごう……ってウォォォイ!!!」
一人ノリ突っ込みしながら、慌てて振り返ってサキに歩み寄った



