霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


「そんな……」









今まで仲良くやってきたツレからの、突然の告白。











頭の中で整理するのも、気持ちが高ぶって真っ白になってしまう。












「お前に手伝わせたのは、埋蔵金だけは人間の手でないと掘り出せないし、徳川の魂で真・虎砲を得るために眠り猫が邪魔であった。財宝は消した。これで残りはヤツの眠る墓を葬るだけだ」











東照宮!?











黒ガラスはこの能力で、徳川に関わった全ての物を消すつもりだ。












「裏切ったのか? ……嘘だと言ってくれよ相棒。今まであんなに仲良くやってきたじゃないか」











それを聞くと、黒ガラスは冷たい目線を送る。











「裏切った? 元々仲間だと思っちゃいない。俺が一度でも相棒とお前を呼んだか? 霊を侮るなよ人間。お前には感謝してるが、そろそろ別れの時間だ……」











ギギギ……










隣で何か音がする……


と思っていると、宇賀神目掛けて巨木が倒れてきた。











真虎砲で木の根を抉り、金縛りで倒れる木を押さえていた黒ガラスは、それを容赦なく解いた。











「ふへへ……」










ドシ―――――ン!!











涙目で苦笑いを浮かべながら、宇賀神はその木の下敷きになった……