霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


呪文を唱え終わった宇賀神は、礼子の周りに青白い円柱結界を張り閉じ込めた。










幾重にも重なり、土手っ腹に穴が開いてる今の礼子には脱出が不可能であった。












「礼子君!?」












「他人の心配してる場合か? 次はお前達だ!」











次に宇賀神は、赤い炎の絵の書かれた一つの札を取り出した。










「吹っ飛べ! 起爆符」











スピードは遅い。


追尾式でもないので、楽に避けられる代物。











オッサンと眠り猫は後ろに飛ぶと、強い衝撃が走った。











バギ!










「な!?」










突然空間から姿を見せた黒ガラスに蹴り飛ばされ、二人は元の場所に戻された。











「しまった! 姿を消す能力!」











後方確認したが、黒ガラスは特殊能力で景色と同化していた為に存在に全く気付かなかった。











「終わりだ」











ドカ―――ン!!











起爆符は炎を纏ったドーム型の爆発を見せ、二人を易々と吹き飛ばし辺りの草木を消し去った