「ククク……さあヤツらを駆除するぞ」
黒ガラスは宇賀神をすり抜けると、自ら進んで前に出て来た。
「気をつけろ! コイツは人を制止させる家康公と同じ技を使う!」
オッサンが礼子にそう呼び掛け全員黒ガラスの口元を注意して見ていると、今度は逆に黒ガラスをすり抜けて宇賀神が飛び出した!
「くらえ! 札嵐」
フェイントをうまく使い、手に持つ札を乱雑に散布した。
「うわ! うわ!」
「ニ゛ャー!!!」
オッサンと眠り猫は慌てて避け、礼子は効かないからそのまま受けている。
そんな様子を特に宇賀神は驚く事もなく、効かなければ効かないで次の手立てに行動を移した。
ジャラ……
数珠をバックから引きずり出し、カウボーイ顔負けの数珠投げを披露してみせた。
礼子はそれに呆気なく捕まる!
「何よこれ! こんな縛りなんて、コナンの誘拐犯人しか見た事ない!」
両手を封じられたら、次は結界を作りだそうと何かを唱えている。
「礼子君! そこから離れるんだ!」
「オッサン。そうは言っても体が動きにくい……ギギギ誰かに金縛りをかけられてるみたいで」
ハッと気付くと、黒ガラスが礼子に金縛りをかけている。
お互い何も言わずに行うこのコンビネーションは、息がピッタリだ



