「オイ、クズ。この勝負にも飽きただろう。そこで提案だが、俺様と衝撃波勝負をしないか?」
「ほえ?」
ここへ来ての提案。
何を言うのかと、礼子は不思議な顔を見せた。
「ルールは簡単だ。お互い目を瞑り、1・2・3と掛け合ってから3の時に衝撃波を打ち合うと言うものよ。かけ声から打つまで、どれくらい力を溜められて、より強い衝撃波が打てた方が勝つと言う仕組みだ。理解できたか? クズ!」
……
1・2・『3』の数字の時にバカになる?
じゃなくて、衝撃波?
礼子はしばらく考えると、了承サインを出した。
「オッケー★やってやろうじゃないの!」
礼子は了承するものの、そう簡単に鵜呑みにしてはいけない。
それは駄目だとオッサンは口出ししようとすると、何故か体が動かないではないか。
(こ、これは……!)
金縛り!?
気付くと、赤鬼は左手で礼子に悟られないようにオッサンを縛っている。
ニイ……
その笑みを見て、確実に企んでいるのが分かった



