霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


死んだサキの言葉を思い出す。(勝手に殺さないでください)










『アンタは初動動作が遅い……巨大な力があっても意味ないよ。隙だらけの攻撃は敵に当たらないキャルン』













語尾はどうか知らないが、確かにその言葉は言っていた。











ただ力を振りかざすではなく、うまく戦わなくてはいけないようだ。












しゅうぅぅぅぅ……











礼子は右手と左手で、交互に別の力を溜めた。











「行くわよ!」












そう言って飛び出すと、まず先に左手で赤鬼に金縛りをかける。










「!!」











続いて右手で、金縛りが解ける前に衝撃波を叩き込んだ!











ズガン!!!!











使い慣れない使い方をしたので威力は落ちたものの、綺麗に胸中心部に当てて赤鬼は吹き飛んだ。









ズザザー!










しかし、それに踏ん張り持ちこたえて、倒れるまではいかなかった。











「フ……」











赤鬼は胸を抑えると、血を出しながら笑っている