死んだサキの言葉を思い出す。(勝手に殺さないでください)
『アンタは初動動作が遅い……巨大な力があっても意味ないよ。隙だらけの攻撃は敵に当たらないキャルン』
語尾はどうか知らないが、確かにその言葉は言っていた。
ただ力を振りかざすではなく、うまく戦わなくてはいけないようだ。
しゅうぅぅぅぅ……
礼子は右手と左手で、交互に別の力を溜めた。
「行くわよ!」
そう言って飛び出すと、まず先に左手で赤鬼に金縛りをかける。
「!!」
続いて右手で、金縛りが解ける前に衝撃波を叩き込んだ!
ズガン!!!!
使い慣れない使い方をしたので威力は落ちたものの、綺麗に胸中心部に当てて赤鬼は吹き飛んだ。
ズザザー!
しかし、それに踏ん張り持ちこたえて、倒れるまではいかなかった。
「フ……」
赤鬼は胸を抑えると、血を出しながら笑っている



