ドカッ!
礼子の小錦顔負けの突っ張りが決まり、喜びも束の間、その衝撃から生まれた回転を生かして裏拳で逆に殴られた。
「痛った~~~~い!! 乙女を殴るなんてどういう了見よ!! もうアナタとは離婚よ離婚!」
「クハッハッハ! いいぞ、楽しいぞ!! これなら避けられるか? ほれ!ほれ!ほれ!」
手刀の嵐を繰り出し、礼子の体は切り刻まれる。
ただの物理攻撃なのに、ここまで切れ味がいいと敵ながら天晴れである。
対するこちらは、同じ手刀でもモンゴリアンチョップ。
全然話にならない。
無理に手刀対決は勝てないので、ふざけるのは止めて衝撃波を出した。
しかし、出す前に赤鬼に手を何度もはたき落とされる。
このスピードの中じゃあ、口を開けてそこから出す事も出来ない。
接近戦では不向きな技であるし、遠く離れて打っても避けられるのが関の山なのが、この力の悪い点か



