コキッ……
コキッ……
赤鬼はその丸太のように太い首を回し、音を立てている。
「ひい、ふう、みい……たったこれだけの為に叩き起こしやがって。おいクズ共。ひざまずいて土下座するなら、半殺しで許してやるよ」
礼子はそれに対してカチンと来て、力を込める。
「このバカチンが! 調子に乗るんじゃないわよ!」
ビリビリビリ……
その潜在能力を引き出すと、関心したように赤鬼は言った。
「ほう……俺様に近い力を持つなクズ代表。子分になるか? それとも死ぬか? ホラ、選べって」
そんなのどちらでもない。
耳を貸さずに、礼子は飛び出した。
バギ!……
礼子のキックが、見事赤鬼の顔面にめり込んだ――――
しかし、赤鬼の拳も、同時に礼子の顔面に叩きつけていた。
「ブ!」
お互い血を出して吹き飛び、それでも倒れずに再び飛び付き合った。
礼子の驚異的スピードと力と、ほぼ同等の戦闘を見せる赤鬼。
実力は互角か?



