「弱き者は俺の仲間ではない。目障りだ」
グググ……
足に力を込めて踏みつける。
「あ……赤鬼ぃ…………カハッ。私は昔からずっと……」
それでも手を上げて、赤鬼の温もりを求める黄鬼。
赤鬼はそれを見ると、赤き目を輝かせた。
「去ね!」
ズシャ……
黄鬼は潰され、完全に霊界から浄化されてしまった。
……
何て……
酷いことを……
敵であろうとも、黄鬼の健気な気持ちを踏みにじった行為。
絶対に許しはしない。
オッサンは怒りの声を上げようとした時に、それより早く、隣で倒れていた礼子は怒鳴り上げた。
「ぐ………。ちょっとちょっと! 君それはヒドいよ!! せっかくの行為を無碍にするなんて! 人の事を考えない悪人! この礼子が、月に変わってお仕置きよ!」
そう言い、怪我をしながらも立ち上がる。
だから、その決め台詞は却下だって前回言ったろーに



