「う……? ケホッ……ん……?」









血を大量に流した事により、うまく体を動かす事の出来ない礼子は、地面で現状を把握出来ないようでモゾモゾと動いている。











「この勝負……アタイの勝ちだよ……」












礼子VSサキ……










その勝利を収めたのは、なんとサキの方であった。











そんなハズはないと、礼子に対して絶対的な自信があったオッサンは、未だ信じられないと呆然としたままだ。











サキはここまで瀕死の状態に追い込むものの、トドメを刺さずにしばらく見下ろしている。










あの神クラスの力を持つ者に勝ったので、優越感でも感じているのだろうか?











そうしてると、森の奥から笑い声が聞こえてきた。











「フッフッフッフ……」











サキは何かと思い、顔を上げてそれを確認する。










その姿を見て、呆れたように一言漏らした。









「赤鬼か……無粋だねぇ。何しに来た?」












そこには三鬼神・赤鬼の姿があり、この状況を見て楽しそうにしている。









礼子もやられた途端に敵の増援。










最悪だ……


事態はますます悪化する