霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


急いでテラ・ロードを抜けると、光を帯びた『濃い霧』が漂う広い場所に躍り出た。










時間帯にしたら夜なハズであるが、昼間のように眩く、まるで天国か何かを連想させる……










その世界はどこまでも続いてるようだが、光の霧の為確認しようがない。











(ここの世界、アタシの秘密基地にしようかな……)











そんな事を礼子は考えつつ歩いていると、いつの間にか周りは使者霊が立ち並んでいた。










その中央にそびえ立つように大きな階段があり、数十メートル上にはこちらを見下ろすかのように、誰かが玉座に座っている。











あれが……まさか……











「よくここまで来ました。ご苦労様です」











遠い距離なのに、ハッキリとその女王の声は聞こえた。











「ほええ~~?」











面談すると言っても、何をするか分からない。









すると、近くの使者霊がボソッと声をかけてきた。










「ほらっ。女王様の前だ。正座して礼をしなさい」











ええっ……!


それって、土下座を意味していないか?










流石にそれは嫌なので、取りあえず頭だけペコリと下げた。









当然これではダメらしく、更に注意をされる。










「何してる。新人霊なんだからもっと礼儀正しくするんだ。お前よりあの方はずっとこの世界を熟知してるんだ」











…………











何かヤだな……










礼子は自分の娘に助けを求めるかのように、潤んだ瞳で顔を上げた。










きっと女王の立場なら『もういいですよ』などと言ってくれると思って