霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


よそ見はいけません。









アホな事考えてる余裕も持たせてくれない。












見ると、先程の氷で出来た棍棒は形を変え、鋭利な剣となっていた。











どうやら氷の結晶で、形を自由自在に変えられるようだ。










まさに能力の応用。











その戦い方は、天才と呼ぶのに相応しい。











そう言えば、サキは昔から天才童心と呼ばれていた事を思い出す。











これが、本気である彼女の実力か。











「キィ~~~~! また乙女の髪を! 見てなさいよサキ! ハァ!!」











ズズズズズ。











かなり遠~~~くに見える岩肌から岩石をえぐり出すと、それを礼子は無理矢理引き寄せた。










階級9の『物を動かす能力』だが、どんだけ霊力が強いのか、それは直径50mもあろうかと言う大岩だ。












「でえ!?」












オッサンは驚きの声を上げて、慌てて森に非難する。










それを、サキの真上から目掛けて落とした