攻撃が当たらないなら、サキを捕まえようと次に金縛りを試みる。
グワシ!!
礼子の掴んだ先は、空間をも握り潰すくらいの荒々しい金縛り。
全ての物質が、否が応でも逃れられない緊縛状態を見せた。
しかし、そこにはサキの姿はない。
「どこ掴んでるんだい? 初動動作が余りに遅い……金縛りのプロフェッショナルのアタイにその戦法はいただけないねえ」
ググッ!
逆に礼子は、サキの金縛りに掴まれてしまった。
「う……こんなも―ん! え~~~~い!!!!」
それを無理やり引きちぎり、力業で金縛りを解いた。
「流石……力はかつてのバケモン並みだねえ。でも……」
解いた瞬間に、今度は足が凍らされているのに気付いた。
氷は分厚く纏い、礼子の動きを完全に封じられていた。
霊力で無理やり剥がそうとしても、端から重ねるよう凍っていく。
どうやら、気付くのが遅かったようだ



