「付いて来な……」
サキはそう言い、道とは逸れた方向に招いている。
……
特に2人は何も聞かず、言われるがまま後をつける。
そのサキとの背中の距離が、妙に寂しく感じさせる。
「着いたよ」
そこは、森から外れたちょっとした広場。
辺りは障害物も何もなく、広場と言えども決して人が寄り付かないような、整地されていない自然の場所。
「アンタは力が強いから、森の木々を倒してもいけない……ここなら思い切りやれるよ」
そう言う理由で連れてきた事を告白すると、そのまま続けて話す。
「昔のよしみだ。これ以上本当に関わらなければ命は助けてやる。だけど、そうじゃないなら……」
すると礼子はニッコリ微笑んで、笑顔で返した。
「うだうだ言ってないで、勝負よサキ★負けたらビックマックだかんね」
とても、殺し合いをする雰囲気ではない



