「あ~ら礼子。アナタが最初に死にたいの?」









……?









何故礼子の名前を知っている?










サキから聞いたにしても、霊だから写真もないから顔が分かるハズもないのに……











「やっぱアタシ有名人なんだ~~そうよね霊界コンテストNO1の美女だもんね~~」











そんなもんは、ありません。











ケタケタ笑う礼子に対し、黄鬼は負けじと応戦した。











「美女って言ったら私よ! それでリーダーに見初れられて、結婚するんだ~~分かった? 小虫が」










どうやら、黄鬼は赤鬼に好意を抱いているらしい。











まあ、見てても分かり易いけど。











そんな乙女心を、礼子は土足のまま踏みにじった。











「キャハハ! お前なんてフられちゃえブス」











すると、黄鬼は頭に青筋を浮かべて、冷静になりながらも怒りを抑えたように語りかけた。











「ふぅん……ずい分口が達者になったねぇ礼子……」











そのまま黄鬼は仮面を手に取り、それを徐にカランと地面に落とした……