「よっと」









そう言って黄鬼は、フワリと木から飛び降り、目の前に立ちふさがった。











「ここから先は通さないわ★」











コイツが1人で出てくるのは珍しい。











「君1人かね?」











そうオッサンが聞くと、少しご機嫌が斜めになって黄鬼は言った。











「そうだよ~! 全くアンタ等のせいで、リーダーと離れ離れになっちゃうんだもん。さっさと死んじゃえ」










成る程、邪魔が入らないように警備を任されてると言う事か……










それならば、都合がいい。








一気に攻められるより、1人1人潰して言った方が戦況は楽だ。











となると……ここはいよいよウチの秘密兵器、礼子の出番だろう。











今回の件ではまだ一回も戦ってないので、そろそろ使わないといけない。










「先生! お願いします!」











「ウム」











礼子はオッサンにそう言われると、何かの匠のように偉そうに前に出た